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農水省  食品等取引実態調査

農水省  食品等取引実態調査

センターフィーに課題残す

 農林水産省は、取引状況を中心とした食品等流通調査を実施し、結果を公表した。24年問題をはじめとする物流取引に関し、価格転嫁、パレット化、積載効率向上、納品リードタイム見直しなどは進展があったが、小売事業者が納入事業者に請求するセンターフィー(物流センター使用料)は適正とはいい難い事例がみられた。
 調査は、生鮮食料品等の取引適正化に関するガイドライン(24年3月策定)で示された価格転嫁、物流、商習慣の見直しおよびデジタル化などの項目に関し、食品製造・卸売・小売・物流事業者を対象に実施。
 物流費の価格転嫁は、24年問題の浸透により約7割の事業者が物流事業者からの運賃値上げ要請を「概ね反映した」と回答。ただ、労務費は提示額の半分ほどしか反映されていないとの声が聞かれた。
 積載率向上は、配送頻度を下げる取り組みが多く聞かれ、長距離輸送は集荷・配送と幹線輸送の分離、中継輸送、納品リードタイム延長への取り組みがみられた。
 課題について聞いたところ(グラフ参照)、小売事業者の96%は「課題なし」と回答したものの、仲卸事業者の25・5%は「課題あり」と回答。うち「物流コスト負担」と「センターフィーや受発注システム使用料の負担」でそれぞれ12・2%を占め、「取引先との力関係」が主要因に挙げられた。
 物流コスト負担は、24年問題の浸透によりようやく受け入れられるようになった一方、センターフィーは依然として「用途の説明がないまま、小売事業者から一方的に料率を引き上げられた」など、食品製造事業者から指摘された。
 このため同省は、額や算出根拠を十分に協議することなく一方的に負担を要請することは独占禁止法上の優越的地位濫用に該当するおそれがあるとして、書面などでの合意を求める注意喚起を行った。
                         2025.4.15

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