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中速は配送域半径6kmに拡大
中速は配送域半径6kmに拡大
経済産業省 自動配送ロボットの目指すべき姿


経済産業省は、物流分野の人手不足解消を目指し、自動配送ロボットの目指すべき姿や社会実装に向けたロードマップをまとめた。最大積載量や稼働率向上が図られる中速ロボットについて、直近3年間を集中的な実証実験期間と定めて目指すべき姿を精緻化し、2027年度以降にサービスの地域定着を目指す。
自動配送ロボットは、改正道路交通法により23年4月から低速・小型の公道走行が可能になった。しかし、最高速度は時速6kmであり、街なかに存在するさまざまな配送シーンではより輸送能力(速い・多い)の高いロボットが求められる。
このため経済産業省とNEDOは社会実装検討ワーキング(WG)を24年7月に立ち上げ、目指すべき姿について議論を重ねてきた。
期待される配送シーンは、個人宅への配送(宅配、フードデリバリー、小売店の商品、医薬品など)、移動販売、BtoB搬送(小売店商品の補充、工業製品の部品・資材、ごみ回収など)があり、低速・小型ロボットより速度や大きさが増すことにより、1件当たりの配送時間が短縮され、配送地域の拡大など活躍の幅の広がり(低速の半径2kmに対して半径6kmに)が期待される。
ロボットの仕様と運用(表参照)について、機体の大きさは「小型ロボット以上軽自動車未満」とし、最高時速は時速20km。ただし、交通量が少ない地方部などは最高速度を向上させることもあり得る。
通行方法は、車道の左側に寄って通行するが、中速・小型の場合は時速6kmへの速度切替により歩道を通行することも検討する。
今後は、実証実験を積み重ねて目指すべき姿の精緻化を行う。検討が必要な事項として、運用方法(自律走行・遠隔操作など)、2段階右折、事故発生時の対処方法、貨物の積み降ろし・停車場所、社会受容性向上などが考えられる。
このうち貨物の積み降ろし・停車場所は、ロボットが道交法で区分されると5分を超える積み降ろしは「駐車」となり、駐車違反に問われる場合がある。このため5分以内の積載・受け取りが可能なサービス設計・検証を進めるとともに、公道以外でより安全な駐車場所を検討することも検討材料となる。
2025.3.4