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全国通運連盟が臨時総会 Mシフトトライアル助成創設
全国通運連盟が臨時総会 Mシフトトライアル助成創設
全国通運連盟は23日、ホテルグランヴィア広島で、令和6年度事業計画の変更に関する臨時総会と、第6回通運事業フォーラムを開催。事業計画変更は、「モーダルシフトトライアル助成制度」を創設することで、より積極的にモーダルシフトを支援する。
令和6年度の事業計画は、政府の「今後10年程度で国内物流での鉄道貨物輸送量・輸送分担率を倍増」「31フィートコンテナの利用拡大を優先的に促進しつつ、中長期的に40フィートコンテナの利用拡大を促進」との方針に基づき、モーダルシフトの推進を図るべく、東京~大阪間などの中距離帯での31?コンテナを活用した新たな専用列車の運行を事業の柱に据え、1億円の予算で取り組むこととしていたが、今年度中に顧客ニーズを把握し、ニーズに合ったダイヤ・編成の列車を設定し、新規荷主を誘致することは難しいと判断した。一方で、24年問題の解決策と期待したニーズの盛り上がりが限定的なため、より積極的なモーダルシフト支援策が期待されていることから「モーダルシフトトライアル助成制度」を創設し、鉄道コンテナニーズの確実な取り組みを図っていく。
また、自然災害の激甚化などに伴い多発する輸送障害への国・JR貨物と連携した取り組みとして、長期輸送障害時にJR貨物が設定する区間代行輸送に派遣するトラックの準備費用を助成する「代行トラック準備費用助成制度」を創設し、輸送障害時対策を促進することとした。
これらの変更は政策推進事業の中での変更にとどめ、予算額全体は変更しない。
続いて開催された第6回通運事業フォーラムでは、全国通運連盟の齋藤充会長の主催者あいさつに続き、基調講演はローランドベルガーの小野塚征志氏「物流情報の標準化とフィジカルインターネットの実現に向けた歩み」。事例発表は、日本電気スマートILM統括部ロジスティクス事業企画グループ主任の梅田陽介氏「新しいつながり方で、運ぶ力を創り出す。業界・業種を超えた共同輸配送プラットフォームの推進と展望」。2事例目は、Sustainable Shared Transport代表取締役社長の高野茂幸氏「マルチモーダルな共同輸配送オープンプラットフォーム構築について」。
今回のフォーラムでは、複数の企業が保有する物流リソースを物流情報の標準化でシェアして効率的に利用する共同輸配送プラットフォームの構築の実態がわかりやすく解説された。
フォーラム後の交流会で齋藤会長は「GX、標準化といったことに、我われ通運業界は乗り遅れることなく大いに利用しており、この波にしっかり乗って単に競い合うだけでなく、コーポレーション(協力・連携)することが最も大事な取り組み姿勢になると思うのでぜひこれからもいろいろな意味で協業を図っていきたい」と通運業界の連携を強く意識したあいさつで締めくくった。
2024.10.29