運輸新聞|1920年創刊の物流・ロジスティクス・運輸・運送業界の専門紙

Sitemap

行政・業界団体

2030年度省エネ施策検討に着手

2030年度省エネ施策検討に着手

トラック輸送への期待大きい

 
 総合資源エネルギー調査会は、エネルギー効率を改善させるため、省エネルギー小委員会を設置して省エネ・非化石転換への検討に入った。運輸部門の課題の1つに物流の効率化が挙げられており、特に積載率向上への取り組みが急務と指摘している。
 昨年12月にドバイで開催されたCOP28では、2030年までに世界全体の再生可能エネルギー容量を3倍にし、エネルギー効率改善率を世界平均で2倍にすることで合意している。
 政府の2030年度エネルギー需給見通しによると、最終エネルギー需要は2013年度の3・63億キロリットルに対し、30年度は原油換算で6200万キロリットル程度削減し、3・5億キロリットルにすることを見込んでいる。
 うち運輸部門は、13年度の0・84億キロリットル、22年度の0・82億キロリットルに対し、30年度は0・6億キロリットルの高い目標が示されている。
 エネルギー需給見通しや地球温暖化対策計画をもとにした30年度の省エネ目標は、燃費・次世代車普及で全体の16%、トラック輸送の効率化で6・1%、エコドライブで3・3%貢献することを想定しているが、22年度の進捗をみると燃費改善・次世代車普及の進捗率が36%と低い。
 一方、トラック輸送の効率化は進捗率63%だが、小口・多頻度化の急速な進展により積載率が39・7%と低い水準で推移しており、輸送効率化に向けた取り組みが急務とされた。
 運輸部門の課題(表参照)のうち、EVやFCVは商用車に重点を置いた普及促進・大型ステーションの整備、燃料の脱炭素化は合成燃料の早期商用化の必要性が挙げられた。
 物流の効率化は、荷主と貨物輸送事業者がAIなどの技術を活用して連携し、省エネを推進していく技術開発が期待されるとしている。省エネルギー小委員会は今回、荷物とトラックの最適なマッチングと最適な輸送ルートを算出する高効率物流プラットフォームの構築を示した。
                        2024.9.10
 

ロジスティクス最新ガイドブック
年刊誌「ロジガイ2024」

詳細はこちら(無料公開中)
A4判 全ページカラー/154P

運輸新聞の定期購読 ロジガイ購入 広告掲載申込

PAGE TOP