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JPICが第1回「CLO協議会」

JPICが第1回「CLO協議会」

社内外に役割を伝えること

 フィジカルインターネットセンター(JPIC)は、第1回CLO(物流統括管理者)協議会を2日に開催し、サプライチェーンの役割やCLOが取り組むべきことなどについてパネルディスカッションを行った(写真)。CLOの設置によって、物流改革にとどまらず企業価値の向上につなげていくことの重要性が示された。

 

 JPICは、CLOに求められる3つの役割として、社会課題を解決する、災害時の社会貢献を行う、カーボンニュートラルなど持続可能性に貢献することを挙げている。第1回協議会で、森隆行理事長はサプライチェーン全体を統括する、経営視点で社内外を俯瞰して全体最適を図ることを強調した。

 

 パネルディスカッションは、4月にCLOを設置したYKKAPの岩崎稔執行役員CLOが「きっかけはトラックGメン」、2019年にSC本部を設置した日清食品の深井雅裕常務取締役SC本部長は「(物流事業者に)バンザイされたため」、ダイキン工業の生地幹物流本部長は「SCMとは在庫削減だったが、エアコンはコロナで在庫積み上げとなり、オペレーションが回らなくなった」と打ち明けた。

 

 SCの課題について、岩崎氏は「発荷主でも着荷主でもあり、そのギャップから商慣行の見直しが課題。考え方の違う販売部門の理解を求める責任がある」と言及。

 

 SCの役割を深井氏は社内各部門を横串にする、財務的視点、ステークホルダーと有機的につながることと述べ、財務的視点は「同じ数字をみて意識を変えること」の重要性を示した。

 

 CLOが取り組むべきこととして岩崎氏は「ガバナンスを守るため、契約書のあり方など社内の物流ガイドラインをつくるなど標準化を拠りどころにすること」と述べた。

 

 森理事長は「CLOの役割を明確にして伝えること。それにより会社のムリ・ムダを省き、本当の改革・効率化が可能になる」との考えを示した。

 

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