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JPICシンポ「CLOの役割」 企業間連携で価値向上へ
JPICシンポ「CLOの役割」 企業間連携で価値向上へ
フィジカルインターネットセンター(JPIC)は6月13日、物流統括管理者(CLO)協議会の発足に合わせたキックオフシンポジウムを開催。3人の講演者がCLOの要件や役割について意見を述べた。CLO同士の会話により企業間の連携が生まれ、企業価値の向上に結び付くことが期待される、外交の役割があると指摘した。
CLO(Chief Logistics Officer)協議会は、CLO同士が自社の取り組みや企業間連携の好事例を共有し、物流の適正化・生産性向上につなげていく場として発足。将来的に、フィジカルインターネットモデルの形成を目指す。
8月に第1回、10月に第2回協議会を開催するとともに、運営委員会を発足して来年度以降のプログラムを策定する。
今回のシンポジウムでは、はじめに野村総合研究所未来創発センターの藤野直明氏がCLO(物流担当役員)の役割について、物流はこれまで原価を管理すれば良かったが、物流原価は上昇しており、物流部の権限だけでは解決できないこと、サプライチェーンは複雑で不確実性が増しており、物流ネットワークの設計・運用の責任を果たすには環境変化の複数シナリオから選択肢を考案し、常にネットワークの変更に検討を加えていくことが重要と述べた。
続いて経済産業省消費・物流政策課長の中野剛志氏は、物流の生産性向上にはリードタイムを伸ばすことが効くが、欠品リスクや在庫を考えると販売戦略に結び付くため物流部だけではできないこと、何よりも設備投資は経営に決定権があり、「各部門との調整の役割がある」と説明。
さらに、CLO同士で話し合うことで「物事が動き出し、新たな関係が生まれる」、異業種とも結びつくことで新しい価値が生まれると見解。「今や物流能力が競争力の源泉になってきており、SCMを垂直統合できるのはCLOにかかっている」と述べた。
東京大学大学院准教授の川崎智也氏(JPICCLO職能検討会座長)は、CLOの定義は持続可能な社会の実現、対象領域はあくまでモノの流れが主戦場であり、経営視点で社内外を俯瞰した全体最適を図ることを実践し、企業価値を向上させることと説明。
その際、企業間の全体最適を求めるには…
2024.6.18
CLO(Chief Logistics Officer)協議会は、CLO同士が自社の取り組みや企業間連携の好事例を共有し、物流の適正化・生産性向上につなげていく場として発足。将来的に、フィジカルインターネットモデルの形成を目指す。
8月に第1回、10月に第2回協議会を開催するとともに、運営委員会を発足して来年度以降のプログラムを策定する。
今回のシンポジウムでは、はじめに野村総合研究所未来創発センターの藤野直明氏がCLO(物流担当役員)の役割について、物流はこれまで原価を管理すれば良かったが、物流原価は上昇しており、物流部の権限だけでは解決できないこと、サプライチェーンは複雑で不確実性が増しており、物流ネットワークの設計・運用の責任を果たすには環境変化の複数シナリオから選択肢を考案し、常にネットワークの変更に検討を加えていくことが重要と述べた。
続いて経済産業省消費・物流政策課長の中野剛志氏は、物流の生産性向上にはリードタイムを伸ばすことが効くが、欠品リスクや在庫を考えると販売戦略に結び付くため物流部だけではできないこと、何よりも設備投資は経営に決定権があり、「各部門との調整の役割がある」と説明。
さらに、CLO同士で話し合うことで「物事が動き出し、新たな関係が生まれる」、異業種とも結びつくことで新しい価値が生まれると見解。「今や物流能力が競争力の源泉になってきており、SCMを垂直統合できるのはCLOにかかっている」と述べた。
東京大学大学院准教授の川崎智也氏(JPICCLO職能検討会座長)は、CLOの定義は持続可能な社会の実現、対象領域はあくまでモノの流れが主戦場であり、経営視点で社内外を俯瞰した全体最適を図ることを実践し、企業価値を向上させることと説明。
その際、企業間の全体最適を求めるには…
2024.6.18