運輸新聞｜1920年創刊の物流・ロジスティクス・運輸・運送業界の専門紙

　運輸総合研究所は、物流危機を乗り越えるにはデジタル技術の活用を通じた物流システムの改善が急務として「持続可能な物流システムの構築に向けて」と題する提言をまとめた。主に国内の企業間物流・幹線物流を念頭に、物流の見える化を通じた物流システム改善へ当面実施すべき施策を網羅的・具体的に示した。
　提言に当たり、有識者からなる検討委員会（委員長＝西成活裕東京大学大学院教授）を立ち上げ、デジタル技術の活用・普及のために取り組むべき事項を示した。
　デジタル技術の活用としては、「デジタル化」「見える化」「共有化・オープン化」「データ活用」「自動化」の５段階があり、デジタル技術を普及させる方策には「標準化」「基盤づくり」「低コスト化」の３項目があるとした。
　標準化は物流情報標準ガイドラインに基づく取引、基盤づくりはデータセンターの設置、低コスト化にはデジタルタコグラフの規制緩和を挙げた。
　２０２４．５．２８