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札幌延伸に伴う鉄道物流有識者会議が発足

札幌延伸に伴う鉄道物流有識者会議が発足

負担のあり方を議論 25年度末最終結論

    北海道新幹線開業に伴う経営分離区間
  北海道新幹線・新函館北斗~札幌間開業(2031年春を予定)に伴う鉄道物流のあり方に関する有識者検討会議が11月29日に初会合を開催。今後ヒアリングやデータ収集を通じ、①貨物鉄道機能を維持する場合、②船舶へ全量代替する場合それぞれの利点や課題を整理し、24年度末に中間、25年度末に最終的な結論を提言としてまとめる。
 新幹線の札幌延伸に伴い、函館線の函館~長万部間(貨物列車ルート=海線、147・6km)がJR北海道から経営分離され、並行在来線の存廃が危惧される。
 このため国土交通省、北海道、JR貨物、JR北海道の四者による情報連絡会は7月に論点整理を行い、「少なくとも札幌延伸開業時には海線を維持する方向性が妥当」との結論を出していた。
 これに道の経済界が注目したため現地で説明会などを実施するとともに、北海道産のジャガイモや玉ねぎは全国へ輸送されることから、今回有識者検討会議を設置。座長には二村真理子東京女子大学教授が就任した。
 論点整理で出された特に重要な課題は、①JR北海道から引き継ぐ鉄道施設の保有主体を決める②貨物鉄道機能を維持する場合にかかるメンテナンス(要員の確保・要請)および③その費用を誰が負担するのか、の3つ。
 これらの課題をクリアする必要があり、四者協議はあくまで実務者レベルの検討であり、有識者検討会議では負担のあり方を中心に議論を深めていく。
 最終的な結論は提言の形でまとめ、あとは国土交通大臣や北海道知事の判断となる。25年度末としたのは、旅客鉄道の方向性決定に揃えた。
 なお、JR貨物が支払う線路使用料と、アボイダブルコストルールに基づく線路使用料の差額、いわゆる貨物調整金の交付は、札幌開業を予定している30年度末まで継続が決定している。
 有識者検討会議は、来年3月に第2回を開催。以降…
                        2023.12.5

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