運輸新聞|1920年創刊の物流・ロジスティクス・運輸・運送業界の専門紙

Sitemap

行政・業界団体

国土交通省 物流予算 際立つ増額要求

国土交通省 物流予算 際立つ増額要求

24年問題の解決を前面に

 国土交通省の2024年度予算の概算要求は、物流2024年問題を背景に、旧物流部門だけでも23年度予算の8・46倍と大幅な増額要求が際立つ。

 旧物流部門(物流・自動車局)のうち、商慣行見直しとして、トラックGメンが実施するプッシュ型情報収集や商慣行是正に向けた調査を行う。

 物流GX、荷主・消費者の行動変容として、物流施設で再生可能エネルギー電気の利用に必要な設備および車両に対する補助を行う。物流DX推進は、ピッキングロボット、自動倉庫、無人搬送車および集中荷役遠隔システムなどの導入を支援する。多様な人材確保・育成は、荷役作業の効率化や荷待ち時間削減に資する機器・システムの導入費用を支援し、働き方改革、業務効率化、人材確保を推進するとともにドライバーのキャリアアップ促進を検討する。

 旧自動車局関係では、重量車の電動化技術、水素や合成燃料に適した内燃機関開発などを支援する次世代大型車開発に6億円弱を要求。エネルギー特別会計からも従来通りの予算要求を行う(環境省の予算要求は今月末を予定)。

 自動車運送事業の安全総合対策として、衝突被害軽減ブレーキ、デジタル式運行記録計やドライブレコーダー、過労運転防止機器などのほか、新たに後側方接近車両注意喚起装置を対象にする。

 これ以外にも、新規に安全対策事業を要求。過労運転防止に向けた改善基準告示(乗務時間など)の実態把握や軽貨物自動車の安全対策を講じる。

 鉄道局の予算では、災害時に代行輸送の拠点となる貨物駅で円滑な積替えを可能とする施設の整備、脆弱箇所の事前防災対策の実施、モーダルシフトの促進として31フィートコンテナの拡大促進、国際海上コンテナ(40フィート)がトンネルなどを安全に通行するための方策調査、新幹線による貨物輸送拡大可能性の調査などを実施する。

 海事局関係では、強い内航海運の実現として船員の労働負担が大きい作業の効率化、海象条件に適した作業船の技術開発などを新規で要求した。

ロジスティクス最新ガイドブック
年刊誌「ロジガイ2024」

詳細はこちら(無料公開中)
A4判 全ページカラー/154P

運輸新聞の定期購読 ロジガイ購入 広告掲載申込

PAGE TOP