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国交省▼災害対応BCPガイドラインで輸送事前中止に理解を得る

国交省▼災害対応BCPガイドラインで輸送事前中止に理解を得る

 国土交通省は、多様な災害に対応したBCP策定ガイドラインをまとめた。予見可能な災害に対して、輸送の事前中止と対応策を事前に検討することや、物流への影響については発荷主のみならず着荷主の理解を得て対策を実施するよう求めている。

 同省は、東日本大震災の経験を踏まえ、2015年に「荷主と物流事業者が連携したBCP策定ガイドライン」を策定し、大規模災害時に荷主や物流事業者によるサプライチェーンを維持する対策を講じてきた。

 近年、激甚化・頻発化している自然災害、特に発生頻度の高い台風・大雨・大雪などの風水害は地震・津波と異なり、発生数日前にある程度の予見が可能であり、予見後に適切な対応を行うことで、影響を回避・軽減できることに着目した。

 連携の対象となる荷主は、一般に物流事業者と契約関係がある発荷主が想定されているが、着荷主も納品条件など物流に大きな影響力を持っており対象となる。物流事業者も元請けか下請けか、荷主の物流子会社か独立系かによって荷主との関係が大きく異なることから、組み合わせパターンを設定し、パターンごとの相違点を明確にしつつ最適な連携のあり方を提示することが必要としている。

 荷主と物流事業者が連携して取り組む重要項目(表参照)のうち、優先業務の設定は荷主・物流事業者間の組み合わせごとに設定することに加え、多数の荷主を顧客としている物流事業者は重点顧客(例えば食料品・医薬品など)を設定することも想定される。

 予見可能な災害に対する輸送の事前中止と対応策の検討は、着荷主の理解を得て実施する必要がある。

 災害時には輸送資源・物流拠点資源が制約されるため、平時から輸送モードの多様化、委託物流事業者の複数化、物流拠点の複数化などを進めることも挙げた。


 
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